発達基礎

発達基礎部門

ヒトがどのように発達するのかについての認識は、その時代の科学、哲学、社会の有様によって変わってきました。特に、急速に進んでいる現代の科学的な研究は、広い意味での生命現象の理解に大きな影響を及ぼしてきました。胚や胎児の段階から、身体や脳の形態はどのような原理で形成され、行動や意識や心の発現へと至るのでしょうか。発生や発達に見られるマクロな現象は、分子や細胞のミクロなレベルとどのように関連しているのでしょうか。乳幼児の身体や脳は、複雑な物理的・化学的・社会的環境のもとで、どのように発達するのでしょうか。言語の獲得や学習にはどのような機構があるのでしょうか。このように、ヒトの発達の原理については、まだ多くの未解明な点が残されています。ヒトの発達の研究は知の総力戦であり、あらゆる学問領域を巻き込むことで、発展すると期待されます。

本部門では、眠る、食べる、遊ぶといった人間にとってごく基礎的な活動が、環境との相互作用を通じて発達過程でいかに獲得されるか、そして、それらの活動の維持と発展が、いかにして健やかな発達の基盤を形成しているかを明らかにすることを目的としています。そのために、乳幼児の身体や脳の行動生理データ計測に関して、新たなテクノロジーを導入した計測手法や分析・モデリング手法を開拓します。特に、実験室のような統制された環境だけではなく、実環境の中で、個人ごとに発達がどのように進むかを明らかにする方法論を構築します。こうした研究を通じて、新しい時代の発達研究の方向性を探索し、発達に関する新たな概念や見方の創出を目指します。

 

取り組みの予定

乳幼児期の発達の過程を脳や身体の変化、行動の変化の仕組みから明らかにするための研究を行います。

乳幼児の生活の基本である睡眠、食事、環境との相互作用等を確立するメカニズムに迫ります。

 

具体的な取り組みの例

・行動計測

・脳機能イメージング

・生体試料解析