Cedep 発達保育実践政策学センター

【論文掲載】「泣き声の深層学習による早産児の発達リスク評価の試み」に関する論文が Scientific Reports 誌に掲載

東京大学CEDEPの新屋裕太特任助教、東京女子大学の上野泰治教授、京都大学の明和政子教授・河井昌彦病院教授らを中心とする研究チームは、予定日前後の赤ちゃんの泣き声を録音し、音声のスペクトログラムを AI(深層学習)に学習させることで、早産(在胎週数37 週未満)での出生であるかどうかや、在胎週数も推定できることを明らかにしました。

従来の研究が声のピッチ(基本周波数)など限られた特徴に注目していたのに対し、本研究は泣き声全体のリズムや抑揚といった時間的な特徴が、赤ちゃんの神経発達状態をより正確に映し出すことを示しています。

声の録音は赤ちゃんに負担を与えない非侵襲的な方法であり、NICU(新生児集中治療室)や家庭での見守りでも手軽に行えます。本成果は、医療現場だけでなく保育の現場や保護者による在宅ケアにおいても、発達リスクを早期に察知できる支援ツールとなる可能性を示しています。

本研究成果は2025年7月3日(木)に『Scientific Reports』に掲載されました。

Shinya, Y., Ueno, T., Kawai, M., Niwa, F., Tomotaki, S., & Myowa, M. (2025).

Listening deeper: neural networks unravel acoustic features in preterm infant crying.

Scientific Reports, 15(1), 1–13.

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