Cedep 発達保育実践政策学センター

第24回 発達保育実践政策学セミナー

日時
2017年5月24日 (水) 18:00〜20:00
場所
東京大学教育学部 450A演習室
講演

「睡眠中の時間感覚」

有竹 清夏(発達保育実践政策学センター)

「明日は何時に起きよう」と予め起床時刻を決めて, 目覚まし時計をセットし, 床につくことはよくある. ところが翌朝, 時計のアラームが鳴る少し前に自然と目が覚めてしまったという経験はないだろうか. 人によってはこれを日常的に行い, 予め決めた時刻にアラームなしに起床できる人がいるのも事実である. このような現象は自己覚醒といわれ, 睡眠中に脳内で時間認知機能が働いているためと考えられているが, そのメカニズムについて一定した見解が得られていない.

本セミナーでは, 睡眠経過中における時間認知機能について, 1)研究背景と関連要因(睡眠深度, 概日リズムなど), 2)神経学的基盤(大脳基底核, 前頭前野など), 3)睡眠医学分野(不眠研究)との関連についての概説の後, 発達分野への応用など活発な意見交換が行われた.

参加者の声

参加者が少なかったため、質疑応答がじっくり行えてよかった。睡眠中の時間感覚の個人差や、一部の不眠症と関連のある脳活動に関する研究が興味深かった。脳波等を操作した場合、睡眠中の時間感覚や主観的睡眠時間が変化したりするのだろうか。また、継続的な運動習慣がなぜ睡眠を改善するか、そのメカニズムをもっと知りたいと思った。

高橋翠(発達保育実践政策学センター特任助教)

ページトップ