- 日時
- 2024年12月8日 (日) 12:30〜16:00
- 会場
- 東京大学本郷キャンパス 福武ラーニングシアター(情報学環・福武ホール地下2階)
開場 12:00 アクセス - 主催
- 発達保育実践政策学センター(CEDEP)
お申し込み|事前登録制(先着160名)無料
企画趣旨
発達保育実践政策学センター(CEDEP)では、これまで、病院の病棟で行われる保育、いわゆる「病棟保育」について研究を行ってきました。病棟には、新生児から思春期の子どもまで、幅広い年齢層の子どもたちがさまざまな理由で入院しています。今年の6月に、診療報酬が改定され、「子どもの成長・発達及び希望により付き添う家族等に配慮した小児入院医療体制の確保」という観点から、病棟保育の保険点数が14年ぶりに増やされました。
しかし、正式なガイドラインもない現在、病棟で行われる保育は依然として課題も多い状況です。本セミナーでは、CEDEPでこれまで行ってきた病棟保育研究で明らかになった知見とともに、現場で長く実践を続けている病棟保育士4名に普段の病棟保育で大事にしていることや実践の工夫などについてお話いただき、ご参加いただく皆様と病棟保育のあり方について考えていきます。
プログラム
司会
発達保育実践政策学センター 准教授 野澤祥子
病棟保育の紹介
発達保育実践政策学センター 助教 石井悠
病棟保育の実践
「子どものこころが動く環境づくり」
総合母子保健センター 愛育病院 保育士 小野鈴奈
「病院でも、子どもの“いやだ”を保障する」
日本赤十字社医療センター 保育士 赤津美雪
「他職種や子どもとの関わりからみえてきた保育の役割」
神奈川県立こども医療センター 保育士 植木茜
「病棟の中で“子育ち”と“子育て”を支える」
宮城県立こども病院 保育士 土屋昭子
フロアからの質疑応答
休憩
まとめと展望
東京大学大学院教育学研究科 教授/発達保育実践政策学センター センター長
遠藤利彦
関連リンク
出版情報|病院の子どもにも「保育」を 〜こころの育ちを支える病棟保育〜
石井より:
本書では、病院という環境で「保育」を貫き通す病棟保育士4名の実践をまとめ、さらに適宜心理学の知見や保育学の考え方を参照しながら、その実践の意味について考察してみました。
本書の執筆を通じて、
子どもに安心の感覚を提供するということは、どういうことなのか。
子どもの生活を守り、育ちを促すということは、何を意味するのか。
なぜ、あそびを保障するのか。
このような問いに対する答えが、必ずしも保育しやすい環境ではないからこそ、かえってクリアに示されているように感じています。
病棟保育に関心がある方はもちろん、「そもそも保育ってなんだろう?」「何をやっていれば、保育をやっていることになるんだろう?」と疑問をもたれている方にも、お手にとっていただき、何か少し考えるヒントを感じていただけたら幸いです。